小論文例文集 このページは中高生のための小論文の例文集です。 13回目は、「成人年齢」です。 |
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問題 成人年齢の引き下げについて賛成か反対か意見を書きなさい。(800〜1000字) 記事本文@ みらいぶ発! Think the Future - 「みらいぶ」高校生サイト (milive.jp) 序論 [一段落目] 成人年齢引き下げ議論についての要約 本論 [二段落目] 対立する意見への譲歩&自分の意見の提示 [三段落目] 意見の展開(自説の根拠・理由) [四段落目] 文章の締め・まとめ 例文1 <引き下げ 賛成派> 確かに、日本で18歳といえばまだ高校3年生で、大学受験に向けて親のすねをかじっている人が多いと思います。経済的に自立できていない以上、精神的にも親に依存していると言われても仕方がないのかもしれません。実際に、未成年の若者の多くが選挙権の引き下げに不安の声を上げていたようです。しかし、経済的に自立していないのは大学生2年生の20歳でも同じことです。状況的には大して変わっていない以上、精神的な成長だってたいしてあるわけがありません。この2年の差にどんな意味があるのでしょうか。 昔のことを言うと、武士が大人の仲間入りをする元服は、14,5歳で行われていたようで、有名な戦国武将には、中学2,3年生の年齢で一国一城の主になった人もたくさんいます。今でいえば社長を務めていたわけです。今の若者は精神年齢が幼いと言う人もいますが、インターネットを使って積極的にアイディアを出し、高校生で起業している若者もいます。そもそも、義務教育は中学校までなので、中学校を卒業してすぐに就職することは十分可能です。そういう人は経済的に自立して税金を負担しているのに、国から成人として認められず、成人としての権利を与えられないのでは、全く理不尽です。 18歳では責任感がないから成人として認めないと言う人もいますが、人間は役割を与えられると責任感を持つ動物です。むしろ成人年齢を引き下げた方が、より多くの若者に責任を持たせることができると思うので、いっそのこと15歳を成人年齢にしたらいいのではないかと思います。 例文2<引き下げ 反対派> 確かに、昔の若者はほとんどが十代で仕事に就き、結婚もしていた。ヨーロッパなど外国ではほとんどの国が18歳を成人とし、政治参加もさせている。日本でも、18歳ですでに就職して経済的に自立している人は少なくない。18歳を成人とする制度は、別に悪いものではない。しかし、現実的には、18歳から20歳の日本の若者の多くが親のお金で大学や専門学校に通っている。完全に、養われている状況だ。中には引きこもりなどで、どう見ても成人としての責任を果たせるような人格を持っていない若者もいる。ヨーロッパでもその年齢の若者は大学などに通っているだろうが、日本に比べて学費が非常に安く、無料の国さえあると言う。親に負担をかけずに自力で将来の設計図を描くことができるのだ。 私は、人間が本当に成人と呼ばれる資格を持つのは、就職して経済的に自立できてからだと考えている。いわゆる社会人であることが、成人の定義だ。だから、中学を卒業して就職した人は、その段階でもう成人だと言っていい。一方で、二十代後半でも親のお金で大学や大学院に通っている学生は未成年だ。そのように、人により、本当の成人になる年齢は異なる。でも、それでは制度的・法律的な判断が複雑で難しくなる。だから、とりあえず国民共通の成人年齢を決めておく必要はある。それだけのことだ。18歳でも20歳でも、成人もいれば未成年もいる。人によって事情は異なるのだからそれでいいのだ。外国がどうであっても、18歳の未成年に選挙権を与えて未成年の主張を国政に取り入れるようになっても、今まで20歳をとりあえずの成人年齢にして、日本の文化として定着しているのに、それをあえて変える意義は無いだろう。 日本の18歳は、多くが親に依存している。本当の意味で未成年である人が多いのだから、18歳よりは20歳の方が、とりあえずの成人年齢としては適当だと私は思う。 |
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例文1 <引き下げ 賛成派> 例文2<引き下げ 反対派> |